ロードバイクはペダリングによって推進力を得ています。
しかし、多くのライダーはペダルに入力した力の内、50%くらいしか推進力に変えられていません。
プロが長距離を、高速で走れるのは、体力的に優れているだけではなく、高いペダリング技術があるからです。
ペダリング技術を向上させるコツについてみていきましょう。
理想はペダルを回すこと
ロードバイクのペダリング技術のコツはペダルを回すことです。
多くの人が「自分はちゃんとペダルを回せている」と思っているでしょう。
しかし、ほとんどの人がペダルを回せているように思っていても、実はペダルを回してもらっているのです。
ペダルはクランクとくっついていますよね。
クランクとは、機械的には上下運動を回転運動に変換するための機構のことです。
ペダルを回せていると思っていても、実はクランクがペダルを回す手助けをしてくれているのです。
理想的なペダリングのコツとは、クランクがなくても脚の上下運動が回転運動に変換されるような動きです。
ペダリング技術とは、上下運動を回転運動に変える技術のことなのです。
プロの脚は太くない
競輪選手の太ももはとても太いですよね。
しかし、プロのロードレーサーの脚はそこまで太くありません。
競輪選手は短距離なので爆発的な力が必要なので太くなりますが、ロードレーサーは爆発的な力はそこまで必要ではありません。
ペダリング技術の高いロードレーサーは脚の力をそこまで必要としないので細いのです。
特にふくらはぎは一般の人よりも細い場合があります。
プロのペダリングは腹筋や背筋、体幹を使って脚を上下運動させ、脚の筋肉は上下運動を回転運動に変換するだけに使います。
そのため、脚には余計な筋肉がついていないのです。
ペダリングのコツさえわかっていれば、ロードバイクで美脚を目指すことも可能です。
とにかく無駄を削ぎ落とす
ペダリング技術を高めるコツは無駄を削ぎ落とすということです。
ロードバイクで速く走るためには、とにかく強くペダルを踏むことのように思われますが、初心者は無駄を削ぎ落とすことで速く走れるようになります。
ペダリングでの無駄とは、ペダルを踏んでいる脚とは反対の脚の動きです。
ペダリングの基本的なコツは、3時の位置で最も強くペダルに力を入れることですが、そのときに、反対のペダル、9時の位置にある脚が邪魔をすることがあります。
9時の位置にある脚は、脚の重みがペダルに加わらないように、抜重してあげることが必要です。
いわゆる「引き足」と呼ばれる技術です。
さらに、ペダルが6時の位置にあるときに下向きの力を加えてしまうことも大きな無駄になります。
ロードバイクのペダリングはこうした無駄を削ぎ落としていくことで綺麗な回転運動を作り出すことができます。