ロードバイクはペダリング効率について議論されることが多くなりました。
それは、パワーメーターの普及によるものが大きく影響しています。
今回はペダリング効率をアップさせるためにパワーメーターを使った練習についてみていきましょう。
ペダリング効率が重視されるようになった理由
そもそも、ペダリング効率は計測が難しいデータでした。
乗り手の脚がどのくらいの出力でどの方向に力を入れているかということを計測するには、クランクの歪みを計測できる精密なセンサーが必要だからです。
以前はそうしたデータは実験室でしか測定出来ませんでした。
しかし、最近ではクランクの歪みやペダルの歪み、ホイールの歪みなどを正確に測定できる小型のセンサーが開発され、ホビーライダーでも手の届く価格でパワーメーターを使うことが出来るようになりました。
その結果、多くのロードバイクライダーがペダリング効率を重視するようになりました。
パワーメーターで可視化できるペダリング効率
ロードバイクでパワーメーターを使うと、ペダルの位置に対して、自分がどの向きに力を入れているかということが可視化できます。
ペダルに入力する力のベクトルは、ペダルが描く円の軌跡の接線方向に向けて力を加えると、力が全てペダルを回転するエネルギーに使うことができます。
例えば、ペダルが3時の位置にあるときは真下に、6時の位置のときは真後ろといった感じです。
しかし、人間の脚は真下に力を入れやすい構造なので、3時の位置で真下に力を入れることが出来ても、6時の位置では真後ろではなく、斜め下方向に力を入れたりします。
そこでパワーロスが生じてペダリング効率が悪くなります。
パワーメーターを使ったペダリングの練習
ロードバイク向けのパワーメーターは多くのメーカーから発売されていますが、15万円ほどでペダリングの力の向きを可視化出来るパワーメーターを購入することが出来ます。
ペダリング効率を意識した練習を行うには、可視化されたペダリング時の力の入力ベクトルを見ながら練習するという方法が最も効率よく練習できます。
ただ、そのためにはメーターをずっと見ながらペダリングする必要があるので、公道ではできません。
ペダリング効率をアップする練習はローラー台がベストです。
ローラー台なら、ペダリングに集中できますし、サイコンを凝視しても事故ることはありません。
このように、ペダリング効率を追い求めて練習するにはパワーメーターやローラー台など初期投資がかかるというデメリットがあります。
しかし、ロードバイク中級者から上級者にレベルアップするためには、ペダリング効率は避けては通れない課題です。
新しいホイールで機材ドーピングをする前に、パワーメーターで自分のペダリングを見直してみてはいかがでしょう。