特徴的なチェレステカラーが印象にあるビアンキですが、自転車の特徴はどのようなものがあるのでしょう。
ビアンキの自転車メーカーとしての特徴を解説します。
ビアンキの歴史は自転車の歴史
自転車の歴史のはじまりは1800年代前半と言われていますが、現在の自転車にあるような前後輪が同じ大きさで、チェーンで後輪駆動させるような形の自転車が販売されるようになったのは1800年代後半に入ってからのことです。
ビアンキはその時代、1885年にミラノで創業しました。
現存する自転車ブランドとしては最古のブランドとされています。
スポーツサイクルとしてビアンキに脚光が集まるのは1911年のジロ・デ・イタリアの優勝です。
1911年は第3回大会です。
100年の歴史を誇るジロ・デ・イタリアの、本当に初期からビアンキは活躍していたのです。
第一次世界大戦ではビアンキはマウンテンバイクの原型ともいえるオフロード用の自転車を軍に提供しています。
ビアンキは歴史的にもロードバイクだけでなく、多様な自転車を作ってきました。
1900年代半ばにはファウスト・コッピがダブルツールを獲得するなど、ロードバイクの世界的ブランドとなっていきます。
1900年代後半のマルコ・パンターニがビアンキのロードバイクで大活躍したことはもはや解説の必要もないでしょう。
ビアンキはまさに、自転車の歴史、スポーツサイクルの歴史とともに歩んできた特徴ある自転車メーカーなのです。
マウンテンバイクとビアンキ
マルコ・パンターニの印象が強いことからロードバイクメーカーとしての印象が強いビアンキですが、マウンテンバイクでも活躍してきたメーカーです。
マウンテンバイクの競技としての歴史は1900年代後半にスタートしましたが、ビアンキは1991年にチャンピオンマシンとなっています。
発祥の地であるアメリカのメーカーが強い印象のあるマウンテンバイクですが、ビアンキもアメリカ系のメーカーに負けないマウンテンバイクの実績を誇ります。
カーボンとビアンキ
マルコ・パンターニに素晴らしいアルミフレームを提供し続けていたビアンキにとって、ロードバイクのカーボン化の流れは逆風となりました。
一時は時代に取り残され、レース界からも姿を消したビアンキでしたが近年では独自テクノロジーを開発するなど新たに注目を集めてきています。
そのビアンキの特徴ある独自カーボンテクノロジーがカウンターヴェイルです。
カーボンフレームは何枚ものカーボンシートを接着剤で張り合わせて作りますが、シートの間に特殊素材を挟むことで、強度を向上させながら、振動を80%も除去する性能をもたせました。
カーボンフレームは固いという性質上、路面の突き上げ感が課題となりますが、フレーム全体に振動吸収性能をもたせることでこの課題を克服しました。
100年以上も変わらぬチェレステカラーの中身は時代と共に進化し続けています。