自転車界ではディスクブレーキが普及傾向にあるとはいえ、マウンテンバイクやクロスバイクなどで未だに広く使われているのがVブレーキです。
Vブレーキは安価で調整もしやすいことがメリットです。
そんな自転車のVブレーキの調整方法をみていきましょう。
Vブレーキは片効きの頻度が高い
まずはVブレーキに起きやすいトラブルをみていきましょう。
自転車のVブレーキに発生するトラブルとして「片効き」があります。
片効きとは左右にあるブレーキシューが片側しかホイールのリムに当たっていない状態のことです。
片効きはVブレーキに限らず、リムブレーキで発生する自転車のポピュラーなトラブルです。
片効きはブレーキの効きが悪くなったり、ブレーキシューが偏摩耗してしまうために早めの対処が必要です。
リムブレーキの場合はブレーキを握って、シューとリムの隙間が均等になるようにするだけですが、Vブレーキの調整はちょっと特殊な調整となります。
Vブレーキの片効き解消法としては、左右のブレーキの取り付けボルト付近にある、調整ボルトを使います。
まずはブレーキを握ったときにリムに接している方の調整ボルトを右に90度回して締めます。
次に逆側の調整ボルトを90度緩めます。
この作業を片効きが解消されるまで繰り返します。
ブレーキの鳴きを調整
ブレーキの鳴きはVブレーキに限らず自転車のブレーキではよくあるトラブルです。
Vブレーキの鳴きの調整は、ブレーキシューに角度をつけてあげることで解消されます。
ブレーキシューが自転車の進行方向に向かってハの字になるように、少しだけ角度をつけてあげます。
角度をつけるといっても1~2度程度です。
ブレーキシューの片端に紙などを挟んで、リムに押し付けながら取り付けると理想的な角度ができます。
Vブレーキのワイヤー交換
Vブレーキのワイヤー交換は自転車のブレーキの中でも比較的簡単な部類と言えます。
Vブレーキのワイヤー交換は古いワイヤーを外した後、ブレーキを手で直接握ってリムとブレーキシューが接する状態にして、ブレーキ用のワイヤーを取り付けるだけです。
ワイヤーを取り付けたあとにブレーキレバーを何回か握ってあげると、リムとブレーキシューの間に2ミリほどの隙間が空いてくれます。
もし隙間が狭い場合は、一度ワイヤーを緩め、リムとブレーキシューの間に厚さが1ミリくらいの紙を挟んで締めなおすとちょうどよいワイヤーの張りになります。
Vブレーキの調整まとめ
Vブレーキは自転車のブレーキの中でも調整にそこまで手間がかかりません。
ワイヤーの交換は少々難易度が高いかもしれませんが、片効きの調整や鳴きの調整などはさほど難しくありません。
自転車ショップなどでもブレーキの調整程度であればそこまで料金をとられることはありませんが、せっかくなので自分で調整に挑戦してみてもよいでしょう。