ロードバイクに乗る人が一度は挑戦するヒルクライム。
ヒルクライムの魅力にどっぷり浸かって坂バカになる人もいますし、そうではなくてもヒルクライムの攻略はロードバイクに乗る人にとっては重要なテーマでもあります。
今回はそんなヒルクライムとポジションの関係についてみていきましょう。
ヒルクライムは自分との勝負
ヒルクライムは自分との戦いです。
なぜなら、平均スピードが低くなるヒルクライムでは空気抵抗の影響が少なくなるからです。
平地では、前を走るロードバイクに近づくことで空気抵抗が減り、単独で走るよりも高いスピードで走ることができます。
しかし、ヒルクライムになると前走者に近づくメリットは小さくなります。
坂を登るときに頼れるのは己の脚と心肺だけです。
ヒルクライムでは斜度に合わせてポジションを変える
空気抵抗の影響が少なく、心肺に負荷のかかるヒルクライムでは、まずは呼吸を楽にするポジションをとります。
ハンドルは下ハンではなく、ブラケットや上ハンを握って体を起こし、楽に呼吸ができるようなポジションにします。
また、サドルは後方に座るポジションの方が力強く踏み込めます。
緩やかな登坂ではやや後方のポジションをとるよいでしょう。
しかし、急な坂になってくると、ロードバイクも前輪が大きく上がってしまうのでサドル後方ではペダルに体重が乗せにくくなります。
激坂を登るときはサドル前方に座ってペダルに体重を乗せやすいポジションに移行します。
ダンシングも細かくポジションを変える
ヒルクライムではダンシングも利用します。
ダンシングは体重を全部利用してペダリング出来るので、急な勾配をクリアしたり、スピードが落ちてきたところで加速し直す場合などに有効です。
また、シッティングとは違う筋肉を使うので、酷使した筋肉を休ませることもできます。
基本的なダンシングはサドルの先端が太ももの内側に触れるくらいのポジションで行います。
ただ、このポジションでダンシングすると、体重を脚で支えなければいけないので負担がかかります。
脚に疲労が溜まってきたときは、休むダンシングを行います。
休むダンシングでは、先程より上体をハンドルよりのポジションにして、ハンドルにかかる体重を増やすことで脚を休ませます。
休むダンシングのときは、ギアチェンジをしてペダルの回転速度もやや落とすようにすることも有効です。
ヒルクライムレースならセッティングごと変える
ヒルクライムレースに出場するなら、ロードバイクのポジションはセッティングごと変更しましょう。
ポタリングで平地や下りも走る場合は、ロードバイクのポジションは基本的な位置にセッティングするべきですが、ヒルクライムレースはほぼ登坂しかないので、それ専用にセッティングした方が記録が狙えます。
具体的にはヒルクライムでとるポジションが楽になるようにします。
ハンドルは近めで高め、サドルは前目にします。
サドル高は回転数が下がることを考えるとやや低めにすることが考えられますが、これは個人差もあるので、何度か試走してみてベストな高さをみつけましょう。