世界的自転車レース、ツール・ド・フランス。
3週間で実に3500kmもの距離を走破します。
休息日は2日だけ。
ツールに出場する選手は連日200kmもの距離を走っても、翌日に疲れを残すことは許されません。
疲労を残さない、回復を早める自転車の乗り方とはどのようなものなのでしょう。
ツール出場選手が一晩で回復する秘密とは
ツール出場選手は、実はレースに出場する前に準備運動として自転車を漕ぎます。
しかも30分や1時間も。
さらに200kmを超えるレースが終わったあともクールダウンとして自転車をウォームアップと同じように漕ぎます。
選手たちは自転車にのるときは常に心拍計をつけていて、最大心拍数の60~70%という数字でウォームアップやクールダウンを行うことで疲労をためにくく、回復しやすいように自転車にのっているのです。
心拍計は自転車専用のものが多く売られているので、トレーニングをする際にはぜひ活用したいガジェットです。
疲労をためない自転車の乗り方は素人でも実践可能
ツール出場選手のように連日200km走るような鉄人ではなくても、自転車初心者でも翌日に疲労を残しにくい乗り方は可能です。
ポイントは、一生懸命漕がないということです。
ギアはなるべく軽めにして、脚をクルクル回すことを意識しましょう。
歯を食いしばってペダルを踏むような走り方は筋肉に負担がかかって疲労が残りやすくなります。
短時間に負荷をかけて乗るよりも、呼吸が楽な程度の負荷で長時間運動するようにすると、疲れが残りにくく、効率的なトレーニングができます。
自転車の効率的なトレーニングは疲れをためにくく、また筋肉の回復も早いものなのです。
疲労回復に役立つ食事法
疲労回復に役立つ食事のポイントはズバリ、アミノ酸とクエン酸です。
アミノ酸は運動によって傷ついた筋肉の回復を助けてくれるので疲れが溜まりにくくなります。
アミノ酸は運動後、30分以内に摂取すると吸収効率が高いとされています。
マグロや鶏肉などには良質のアミノ酸が多く疲労回復に役立つ食べ物とされていますが、さすがに自転車に長時間乗った直後にこれらを食べるのは難しいので、サプリやアミノ酸入りゼリーなどを食べるとよいでしょう。
アミノ酸と同時に摂取したいのがクエン酸です。
クエン酸は体内で老廃物を排出したり、栄養を必要な箇所に運搬することを助けてくれます。
アミノ酸と一緒にクエン酸を摂取することで、筋肉内に溜まった疲労物質を排出してアミノ酸を届けてくれます。
あと、食事で気をつける点としては「糖分」です。
これはツール出場選手も実践していますが、自転車に乗る前に、1日のレースで使うエネルギーとして糖分を補給して、レース中もエネルギー切れを起こさないように常に糖分を補給しいます。
トレーニング界では運動後の糖分はおにぎり1個、もしくは炭水化物を抜くという食事法が推奨されています。
自転車に乗る前後に極端な低血糖状態を作らないということも疲れをためないポイントとなります。