自転車レースというと、室内でスプリントを競うようなバンク競技などもありますが、今回はロードレースのような長距離で競うレースの練習方法や食事方法について解説していきます。
ツール出場選手が行う練習方法とは
ツール・ド・フランスに出場するような選手といえば、さぞや最新で特殊な練習方法をしてるのではないかと思われがちですが、意外とそうではありません。
ツール・ド・フランス出場選手でも、基本的な練習方法は自転車に乗るだけです。
選手は通常、レースの数日前に招集されてレースに望みます。
練習はトレーナーが作成したメニュー等はありますが、各人が自宅付近などで自転車に乗ってトレーニングを行うのです。
自転車レースに向けた練習方法は特殊な機器を使ったりするのではなく、やはり自転車に乗ることだけなのです。
心拍計や出力計で強度管理
自転車レースに向けた練習方法が自転車に乗るだけといっても、闇雲に練習しているわけではありません。
自転車レースに向けた練習では心拍計と出力計を使います。
心拍計とは文字通り心拍数を計る機械で、出力計とは今、自分がどれくらいの力でペダルを回しているかを数値化してくれる機械です。
これらの機械は自転車レース界では今や常識のようになってきました。
選手は通常、レースの1週間前までに強度の高い運動、心拍数が高い練習を行い、レース前の1週間はある程度心拍数を抑えた練習をすることで疲労を蓄積しにくくします。
また、常に出力計を見ながら、最大出力があがるように練習したり、長時間高い出力を維持できるような練習方法をしたりしています。
食事はローディングが基本
ロードレースのような長距離の自転車レースでは日頃の食事が大切になります。
1日に200kmや400kmという長距離を走る自転車レースでは体内のエネルギーをいかに循環させるかということが重要なのです。
そのために、自転車選手は効率よくエネルギーを体内に蓄積できるような食事方法を採用しています。
運動選手の食事方法としては「カーボローディング」という食事方法があり、炭水化物をレースに向けて徐々に増やしていくような食事がよいとされています。
練習期間中はタンパク質をメインに食事をし、自転車レース1週間前からは徐々に炭水化物メインの食事に変えていくのです。
また、長時間運動する選手には「カフェインローディング」という理論もあります。
レース前、1週間くらいコーヒーなどのカフェインを一切口にしないようにしておいて、レース直前にカフェインを摂取すると、カフェインが筋肉に作用してタイムが上がりやすくなるのです。
レースに向けた練習方法のまとめ
自転車レースには自転車に乗る以外の特殊な練習方法などはありませんが、運動強度を心拍計や出力計を使ってコントロールすることが求められます。
また、食事では炭水化物とカフェインの摂り方に工夫をするとタイムが上がりやすくなります。